計算根拠と数値の読み方

災害リスクの計算方法

一つの総合点にはせず、地震・水害・土砂災害を、それぞれ意味の異なる物理量として表示しています。

基本単位 250mメッシュ・公式タイル

地点の代表値だけでなく、自治体境界と重なる範囲を集計します。

平均の作り方 重なり面積で加重

町丁目を一票ずつ数える単純平均は使用しません。

高い場所の確認 平均+P90+面積割合

平均だけで局所的に高い場所が隠れないようにします。

01

地震確率

30年以内に震度6弱以上となる確率を、建物系の土地利用(住宅やビル)がある場所に限定して集計します。

建物系土地利用加重平均 Σ(各250mメッシュの地震確率 × 建物系土地の重なり面積)
÷ Σ(建物系土地の重なり面積)

使用する地震データ

防災科学技術研究所J-SHISの250mメッシュ「30年以内に震度6弱以上となる確率」を使用します。現在の品川区表示は2024年版です。

建物系土地とは

国土数値情報2021の高層建物・低層居住用建物・密集低層居住用建物を使い、工場は除外します。高層建物には住宅だけでなく商業・業務ビルも含まれます。

P90とは

建物系土地を地震確率の低い順に並べ、面積を積み上げて90%に達した地点の確率です。例えば品川区のP90が66.8%なら、建物系土地の約90%は66.8%以下、残り約10%は66.8%以上の場所にある、という見方です。

品川区の読み方

54.9%は建物系土地利用加重平均、66.8%はP90です。土地利用に関係なく境界全体を見る面積加重平均は58.0%です。

02

洪水・高潮

想定された浸水深の「平均確率」ではなく、指定した深さ以上の公表区分が占める面積割合です。

0.5m以上の公表区分となる面積割合 0.5m以上の浸水深区分がある面積 ÷ 集計対象面積 × 100

洪水14.9%

想定最大規模の洪水が起きた場合に、0.5m以上の公表浸水区分となる面積の割合です。洪水が起きる確率14.9%という意味ではありません。

公表区分あり34.8%

深さを問わず、公表された浸水区分がある面積割合です。透明画素や未配信箇所を「浸水深0m」とは断定しません。

洪水P90 1.5m区分

公式タイルの凡例区分に代表値を割り当てた集計です。連続的な実測深や、個別敷地の厳密な浸水深ではありません。

高潮10.6%

高潮浸水想定の公表タイルを同じ考え方で集計し、0.5m以上の区分となる面積割合を表示します。

03

土砂災害

土砂災害警戒区域の件数ではなく、区域が自治体内に占める面積割合を使います。

急傾斜地・警戒区域以上の面積割合 警戒区域または特別警戒区域の面積 ÷ 集計対象面積 × 100

品川区の0.085%は、急傾斜地の崩壊について警戒区域以上となる面積割合です。小さい割合でも、該当地点では個別確認が必要です。

04

地震確率を市・特別区の分布で見る

同じデータ版・同じ建物系土地利用加重で算定できた自治体だけを、5ポイント刻みで集計します。

現在の比較対象:2自治体 母集団が30自治体未満のため、順位や「全国で高い・低い」はまだ表示しません。
30年以内に震度6弱以上となる確率の分布 縦軸:市・特別区数 / 横軸:建物系土地利用加重平均
地震確率の自治体分布 5ポイント刻みの市・特別区数を示し、品川区を含む棒を色分けしています。 1 0 0% 10% 20% 30% 40% 1 品川区 54.9% 50% 60% 70% 80% 90% 地震確率(5ポイント刻み)

54.9%は四捨五入せず、50%以上55%未満の色付きの棒に入れます。

相対評価を公開する条件

  • 同じJ-SHISデータ版、土地利用データ版、計算バージョンであること
  • 市・特別区全体を同じ境界・重みで集計し、データ状態が完全であること
  • 比較対象数と母集団を明記し、一定数未満では順位やパーセンタイルを出さないこと
05

数値を読むときの注意点

4つのカードは同じ種類のパーセントではないため、足し算や単純比較はできません。

地震54.9%
一定期間内に一定以上の揺れとなる確率。建物被害が起きる確率ではありません。
洪水・高潮14.9%/10.6%
想定シナリオ時に一定深さ以上となる面積割合。発生確率ではありません。
土砂災害0.085%
警戒区域以上の面積割合。区域外の安全を保証する値ではありません。
相対的な位置
同じ条件の母集団でのみ示します。全国平均や順位は、全国算定が揃うまで確定しません。

使用データ